イランは現金と安価な石油を使ってシリアでの影響力を拡大し、中東地域のライバルであるサウジアラビアやイスラエルに対抗しようとしている。イランとロシアはバッシャール・アサド大統領率いるシリア政府の最大の軍事的後ろ盾であり、2011年の民主化運動「アラブの春」の間に台頭した反体制派武装勢力の抑止を支援してきた。  事情を知る複数の関係者によると、イラン政府はここ数週間、シリアに供給する石油を巡り、冬の需要ピークを迎える中で追加の輸送代金を支払うよう求め、価格を2倍の1バレル=70ドル超に引き上げた。