韓国に犬肉を食べる文化があることは、日本でもよく知られている。しかし最近は犬肉を食べる人は減っており、あるアンケートでは約7割が「犬肉食を法律で禁じるべきだ」、約9割が「この1年犬肉を食べていない」「今後も食べるつもりはない」と回答した。なぜ韓国人は、犬肉食を嫌うようになってきたのだろうか?(ビジネスライター 羽田真代)
アンケートで7割が「肉食を法律で禁じるべき」と回答
中央日報やコリアウェーブから、犬肉に関するニュースが出た。韓国の社団法人「動物福祉研究所アウェア」が、成人男女2000人を対象に犬肉に関するアンケートをとった結果を報じたものである。
調査によると「商用としての犬の飼育・食肉解体・販売を法律で禁じるべきか」という問いに対して、42%が「非常にそう思う」、30.8%が「そう思う」と回答したそうだ。
加えて「この1年間、犬肉を食べたか」という質問には94.2%が「ない」と答えた。食べなかった理由は「犬に親しみがあるから(36.7%)」「犬肉が好きではないから(27.4%)」「飼育・と畜過程が残酷だから(14.9%)」「生産・流通過程が非衛生的だと思うから(10.4%)」「社会の否定的な視線のため(5.9%)」だった。
2000人中、この1年間で犬肉料理を食べたことのある人は116人。犬肉を口にした理由は「健康に良さそうだから(29.3%)」「犬肉が好きだから(21.6%)」「会食・集まりなど関係維持のため(15.5%)」「これまで食べてきたから(14.7%)」「家族・友人・同僚などの勧めで(14.7%)」「好奇心のため(4.3%)」であった。
そして、アンケート対象者全員に「今後、犬肉を食べる考えはあるか」と質問したところ、88.6%が「ない」と答えた。韓国人の大多数が、自国の食文化である犬肉料理を否定的に見ていることが分かった。