韓国料理のラーメン鍋写真はイメージです Photo:PIXTA

韓国在住の筆者が久しぶりに日本に一時帰国して驚いたのは、日本で食べられる韓国料理の種類が増えたことと、スーパーで容易に韓国食材が購入できるようになっていたことだった。「辛ラーメン」で知られる農心は、海外市場進出に力を入れ、「日本を抜いてグローバルでNo.1になる」と意気込んでいる。確かに韓国の食の品質は大きく向上してきているが、看過できない根深い問題も抱えている。(韓国在住ライター 田中美蘭)

日本で食べられる韓国料理のバリエーションが増えてきた

 日本人が韓国料理と聞いてイメージするものと言えば、「焼き肉」「ビビンパ」「冷麺」「参鶏湯(サンゲタン)」といったあたりだろうか。最近では、フライドチキンに甘辛いソースをからめた「ヤンニョムチキン」や、コチュジャンで鶏肉や野菜をピリ辛に炒めた「タッカルビ(鶏カルビ)」、そこにチーズを入れて味をまろやかにした「チーズタッカルビ」など、いわゆるB級グルメも広く知られるようになった。

 今年のゴールデンウイーク、コリアンタウンがある東京の新大久保は多くの人でにぎわい、韓国グルメを楽しむ姿が見られた。こうした外食で楽しめる韓国グルメの人気は相変わらず根強いが、さらに最近は家庭向けの韓国食品も広がりつつあるようだ。