中国の最新の経済統計によると、政府の「ゼロコロナ政策」の影響により、昨年の成長率は過去数十年で最低の部類に入るほど鈍化した。しかしエコノミストらは、同日発表された別の統計が将来の中国経済にとってより大きな問題になると指摘している。それは人口の減少だ。
中国は既に、2022年の大半で成長を抑制したゼロコロナ政策を終了しており、今年の景気回復に向けた土台が整っている。この方針転換は、景気の押し上げを狙った広範な政策見直しの一環だ。他に、不動産業界に対する規制が緩和されたり、ハイテク産業の締め付けが終わったことを示す兆候が表れたりしている。
ただこれらの措置は、中国経済が直面する多くのより深刻な構造的課題に対応するものではない。こうした課題の一部はコロナ禍により悪化した。エコノミストらは、急速な高齢化や生産性の伸び鈍化、高水準の負債、社会における格差の拡大が今後何十年にもわたり中国の経済成長を圧迫するとの見方を示す。