「子どもには、少しでも体によいものを食べさせたい!」ですよね。
でも、ごはんは毎日のこと。なるべくシンプルで簡単に済ませたいものです。
この連載では、『医師が教える 子どもの食事 50の基本』の著者で、赤坂ファミリークリニックの院長であり、東京大学医学部附属病院の小児科医でもある伊藤明子先生が、最新の医学データをもとに「子どもが食べるべきもの、避けるべきもの」をご紹介します。
不確かなネット情報ではなく、医学データと膨大な臨床経験から、本当に子どもの体と脳によい食事がわかります。毎日の食卓にすぐに取り入れられるヒントが満載です。
※食物アレルギーのある方は必ず医師に相談してください。

【医者が教える】白い砂糖は体に毒! は本当か?「子どもが摂るべき砂糖」の正解Photo: Adobe Stock

「白い砂糖」はカラダに悪いの?

 白砂糖はカラダに毒というわけではありません。でも精製してあるので純粋な甘味しか得られません。ビタミン、ミネラルなどの栄養素は含まれないのです。

 一方、きび砂糖てんさい糖は白砂糖よりもカロリーが若干低く、少量ながらビタミン、ミネラルを含みます。

 とくにてんさい糖は「てんさい」と呼ばれるかぶのような植物から作られる糖で、カリウムやマグネシウムなどのミネラルと、食物繊維の仲間であるオリゴ糖も含みます。

 黒糖はサトウキビの搾り汁を煮詰めて冷やし固めたもので、カリウムやカルシウムなどのミネラルが豊富です。味にクセがあるので、ヨーグルトに少しかける、豚の角煮などで臭みを取りたいといったときなどに重宝します。

 ほかに、メープルシロップを顆粒にしたメープルシュガーや、和三盆も精製糖ではないのでミネラルが含まれます。ややお値段が張るので、特別なスイーツ作りのときなどにはいいかもしれません。

「三温糖」は茶色いからヘルシーとは限らない?

 煮ものや照り焼きに使われることの多い、茶色い三温糖。その色から「白砂糖よりヘルシー」と思って、利用する方を見かけます。しかし、三温糖の茶色はキャラメル色素によるものです。白砂糖と同じ精製糖なので、ミネラルやオリゴ糖などは含まれません。

 このほかにも『医師が教える 子どもの食事 50の基本』では、子どもの脳と体に最高の食べ方、最悪の食べ方をわかりやすく紹介しています。

(本原稿は伊藤明子著『医師が教える 子どもの食事 50の基本』から一部抜粋・編集したものです)