小学校受験「共働き夫婦は無理」に変化の兆し!それでも厳しい現実とは写真はイメージです Photo:PIXTA

近年、共働きで「お受験」に挑む家庭が増えてきています。お金がかかる受験対策や私立小学校での学費にも、ダブルインカムなら対応できると考える人も少なくないようです。一方で、共働きは小学校受験には不利といわれることもあります。共働き世帯数が専業主婦世帯を上回るいま、働く親は小学校受験をどのように考えればいいのでしょうか。(ファイナンシャルプランナー 加藤梨里)

共働き世帯主流で変わるお受験

 小学校受験は「親の受験」とも呼ばれるように、本人の努力と同じくらい、またはそれ以上に親の貢献が欠かせません。

 本人が志望校を選んだり、学校の情報を調べたりする能力がまだない幼児の時期には、親が子どもの将来像をある程度想定して、イメージに合った道筋につながる環境を整えてあげたい――。そう思うと、親が時間と手間、そしてお金をかけて取り組む必要が出てきます。

 ただ、幼稚園や保育園の降園後に幼児教室へ通ったり、家庭で子どもにペーパーを解かせたりするのは、フルタイムで働く親には難しいものです。多くの家庭で受験対策の中心的な役割を担うのは母親で、小学校受験をさせるためには、一般的には母親が仕事をあきらめるしかないと考えられてきました。筆者がわが子を幼児教室に通わせているときにも、仕事を辞めたばかりという母親が周囲に何人もいました。

 しかしいま、「小学校受験のため、母親は受験だけに専念すべし」というセオリーは変わりつつあります。時代とともに、具体的に何が変わってきたのか、さらに入学後に待ち受ける現実を見ていきましょう。