ちょっとした問題を出そう。あなたがインスタグラムをスクロールしたり、ニュースを読んだり、動画を流したり、アマゾンで商品検索したりといったことに、毎週どのくらいの時間を費やしているかを予想する。次に、自分のスマートフォンでスクリーンタイムの週間リポートを確認し、実際どのくらいの時間を費やしているかを見てほしい。きっと最初の予想値は、実際の数字より少なかったはずだ――恐らく大幅に。あなたの勘が鈍いわけではなく、自分を実際より道徳的な人間に見せたがっているわけでもない。ネット空間で過ごす間は、単に時間の進み方が違うのだ。これは時間感覚を長年研究してきたダートマス大学のピーター・チェ教授(認知神経科学)などの研究者が導き出した結論だ。