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今回は、世の中に溢れている投資に関する「情報」が、「あなたにとって本当に必要か?」という問いかけから始めたい。実は、大半が必要のない情報といえる。投資家が「情報」に振り回されず、適切に付き合うにはどうしたらいいかをお伝えしたい。(経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)

投資は情報過多との戦い
実は必要ない情報が大半

 世間には投資に関する「情報」が溢れているが、これらの情報はあなたに必要だろうか? 実は、必要のない情報が大半ではないだろうか。

 冒頭から挑発的な質問で恐縮だ。筆者自身が投資に関する情報をしばしば書いたり話したりしているので、「天に唾する」趣もある。そして、この問いには、「あなたに」という部分に少々の「毒」が含まれているが、丁寧に服用すると「良薬」になるように書くので、ご一読いただきたい。

 投資に関わると情報が気になる。自分の知らない情報が世の中で流通しているのではないかと思うと不安になる。知らずに損をしているのではないかと思うと悔しい。多くの投資家がこうした心境に陥っているのではないか。

 また、何から手を着けていいのか分からないという心境の初心者は数多い。彼らが、実は意味のない情報や、知ることがかえってマイナスの先入観になり得る情報にさらされているかと思うと胸が痛む。

 情報として価値のない記事を集めて読んだり、動画を倍速視聴までして役に立たないノウハウを学んだりしているケースが少なくないのではないだろうか。

 あなたは大丈夫だろうか?