妊婦や子育て中の人に便利だと評判になっているスニーカーがある。NIKEの「ゴー フライイーズ」だ。もともとこのシューズは、障がい者や子ども、妊婦など、誰もが履きやすい形を目指したという。一体何がすぐれているのか。さらに、世の中には何かしらのハンディを持つ人を想定して作った商品が、意外なヒットを記録した事例もある。これらもあわせて紹介したい。(取材・文/有井太郎)
NIKE「ゴー フライイーズ」
なぜ妊婦や子育て中の人に人気?
妊婦や子育て中の人にとって悩ましい動作が「靴の脱ぎ履き」だ。なぜなら、妊婦の人は体をかがめるのが苦しく、また子育て中の人は、子どもを抱いたり荷物を持ったりと、両手が塞がっているケースが多い。そのため、靴を脱いだり履いたりするのは労力をともなう。
こういった人は手を使わずに靴を脱ぎ履きすることが多くなるため、「靴のかかと部分がつぶれてしまった」なんて声も耳にする。暖かい季節なら着脱の簡単なスリッポンなどもあるが、厳寒期はそうもいかない。
そんな中、妊婦や子育て中の人にウケているのがNIKEのスニーカー「ゴー フライイーズ」だ。
SNS上には、このスニーカーを評価する妊婦・子育て層の声が多数ある。「手を使わずに履けるから助かる」「妊婦におすすめってツイート見て買ったら本当に脱ぎ履きがすごいラク」といったコメントをすぐに見つけることができる。
そのほか、妊娠・子育てを終えた人からも「当時この靴を知っていたら、絶対に買っていたな」とうらやむ声が聞かれるほどだ。
一体、このシューズの何が画期的なのか、どういう技術なのか、取材した。