【トレンド2】地政学的リスクへの対応で組織内の花形が変わる

 ウクライナ紛争をはじめ世界中が大変化の時代を迎えている。

 それに合わせて、サプライチェーンが見直され、これまで業務をお願いしていた企業との契約の継続が難しくなり、別の地域の別の企業と仕事を始めたりすることになる。災害対応まで勘案したBCP対応による調達先等の変更も本格化し、また円安への備えとして、工場立地場所の見直し等も進む。こうした業務変革によって、業務内容が見直されたり、予定が大きく変わったりすることが頻発し、組織内の混乱は大きくなるだろう。

 また、変化に対応して、会社における花形部署が変わってくる。

 現に、数年前まで鼻息の荒かった中国関係を担当する部門の勢いが減速し、欧米派や国内派が息を吹き返してくる。ただ、欧米の景気も悪くなりそうで、10年ぶりくらいに値上げを実施できた国内派が相対的に復権するかもしれない。

 しばらく、海外ビジネス担当者ばかりが輝いて見えた時代があったが、国際情勢の変化によって、守旧派の盛り返しがあるかもしれない。