恐喝のイメージ写真はイメージです Photo:PIXTA

2月9日、千葉県の医療法人の理事長から3000万円を脅し取ったとして、恐喝容疑で右翼団体の会長(50)と会社役員のM(51)の両容疑者が警視庁公安部に逮捕された。県内で複数の大規模病院を経営する医療法人で、一体、何が起きているのか、事件の背景について詳しく解説する。(東京経済東京本部長 井出豪彦)

理事長への恐喝容疑で
右翼団体会長らが逮捕

 2月9日、千葉県の医療法人社団の理事長から3000万円を脅し取ったとして、恐喝容疑で右翼団体の会長(50)と会社役員のM(51)の両容疑者が警視庁公安部に逮捕された。

 事件を報じた記事によれば、2年前の6月、二人は理事長に不動産売買で損失が出たと因縁をつけ「病院つぶすのは簡単なんだぞ、毎日病院の前で街宣(車)回せばいいだけなんだから」「払わないなら右翼総動員させる」と電話などで脅し、M容疑者の銀行口座に3000万円振り込ませた疑い。理事長はM容疑者が購入した都内のビルの連帯保証人になっていたという。

 報道では被害者の名前は伏せられているが、事情通によれば、「医療法人社団S会」(千葉県四街道市)のA理事長(44)のことだという。S会はA氏の祖父によって1954年に設立された名門病院。県内に複数の大規模病院を経営し、年間の事業収益は約100億円に達する。

 A氏は東京大学医学部卒業のエリート医師で、二人の兄を差し置いて2009年に理事長に就任した。ところが、S会では不動産投資の失敗で損失を出したことをきっかけに、2020年頃より資金繰りについて変調が伝えられるようになり、筆者も大いに注目してきた。実はM容疑者にも都内で取材に応じてもらったことがある。

 M容疑者は今回の事件の記事では「会社役員」や「自称・有名コンサル」といった肩書で報じられている。実際の仕事の内容は「資金調達コンサルタント」といったところだろうか。