米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が株主への年次書簡を使って、自身が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイやバフェット氏個人が利するよう、働きかけることはめったにない。通常は誹謗(ひぼう)中傷を避け、祖父のような口調で語りかけることが多い。ただ、バフェット氏の相棒で、辛らつなチャーリー・マンガー氏(99)はそこまで自制が効かない。25日に公表された2022年の書簡は例外だった。テーマは、新たに1%の課税対象となった企業の自社株買いだ。ジョー・バイデン大統領は先の一般教書演説で、4倍に引き上げることを提案した。これに対し、バフェット氏はこう述べている。「すべての自社株買いが株主や国家にとって有害、とりわけ最高経営責任者(CEO)を優遇する措置だとする説は、経済を全く理解していない人物か、弁の立つ扇動政治家の主張だ(双方は互いに矛盾するものではない)」