「タンス預金で相続対策」来年から困難に?新紙幣発行の“意外な落とし穴”写真はイメージです Photo:PIXTA

相続対策として、タンス預金をしている人は案外多いのではないだろうか。だが、来年以降、タンス預金が「疑わしい取引」とみなされる可能性が高まっている。その理由とは。(アレース・ファミリーオフィス代表取締役 江幡吉昭)

タンス預金が来年から
「疑わしい取引」になる恐れ

 私が銀行員時代も含めて、意外と多いな、と思うのが「タンス預金を千万単位でためている方」です。

 現金商売をやられている方でタンス預金が多いのもよくある話。それ以外にも親のキャッシュカードを管理して数年以上、毎月生活費ということでちょこちょこ抜いて、それが積み重なってうん千万円とかいうのは意外とあります。

「ゴロゴロ(旅行用のキャリーバッグ)にびっしり現金が…」なんて人も意外といます。

 こういった人たちの中には「私はタンス預金で相続税対策しているから大丈夫です」と自信満々に言っている人もいらっしゃいますが、全くもって「大丈夫」ではありません。

 それは来年、『諭吉から栄一』へ変わるからです。

 諭吉?栄一?一体、どういうことでしょうか?