いま、スマホの使い過ぎで、心身に悪影響が出るケースが相次いでいます。SNSやゲーム、動画視聴を「やめたいのにやめられない」という方は多いのではないでしょうか?
そこで、参考になるのが、会社員時代に音楽プロデューサーとして、ミリオンヒットを10回記録した後、39歳で退職してニュージーランドに移住した、四角大輔さんの新刊『超ミニマル主義』です。無駄なものをすべて手放して「最小限=ミニマル」を極めることで、自分の可能性を「最大限=マックス」に発揮する方法を明かした本書より、「スマホ依存」から一発で抜け出すための“超シンプルな方法”をご紹介します。

「スマホ依存」を一発でやめられる“超シンプルな方法”ベスト1Photo:Adobe Stock

日本人は「世界一スマホ好き」?

 人類誕生から産業革命までの250万年間、祖先はきっと1日の大半を、雄大なる空や地平線、愛する人や家族の笑顔を眺めていたことだろう。

 だが今は違う。タブレット、パソコン、テレビといった無機質なスクリーンだ。そして、その筆頭に挙がるのがスマホだ。これほど急速に暮らしと仕事に影響を与え、人の脳と社会を変容させてきたデバイスは過去において存在しない。

 電車でも高級レストランでも、常に画面を見ていて、「世界一スマホ好き」と揶揄される日本の大人たちの脳が、深刻なダメージを受けていることは想像に難くない。

「スマホ依存」の人がやりがちな行動4つ

(1) 友人にチャットを送ろうとスマホを見ると、ニュースの通知を見つけてタップ。そのまま、低俗な芸能ニュースを巡回
(2) ある情報をネット検索していたら、目に入る記事や広告が気になってクリックし続けていると、目的を忘れた。
(3) 通販サイトにアクセスしたら、「お薦め商品」が次々と提案されるので、つい買い物カゴに入れて余計なものまで購入。
(4) 投稿しようとSNSを開いたら、タイムラインを見てしまい、どんどんスクロールしていて気付いたら1時間が消えた。

 こうやって、快楽物質「ドーパミン」を大放出しながら「どうでもいいこと」に膨大な時間を奪われ、脳がオーバーヒートしてしまう。反動で脳は疲れ果て、何もやる気が起きない。

 そんな毎日を過ごしていると、「本当にやりたいこと」のための時間も、「やるべき仕事」に手をつける気力も消えてしまう

一発で効く「スマホ依存」対策

 一方的に情報を押し付けてくる通知は全デバイスで基本OFF。「カレンダー」の必要な予定だけONにし、常時ONにしているのは急ぎの時に使う電話アプリや緊急連絡用メッセージアプリのみ。

 集中力が妨げられることを何よりも嫌うぼくは、SNSやメール、LINEやニュースといった――多くの人が通知ONにしている――アプリもすべてOFF

 今や、数えきれないほどのアプリがあるため、埋もれないよう、開発者は繰り返し「通知ON」を促す。その誘いに乗った途端、通知爆撃にさらされ、仕事にも暮らしにも集中できなくなる。

「スマホの実害」を客観視できる

 人と連絡を取り合うアプリを、通知OFFにするのが不安な方は、未読数が表示される「バッジ」だけONにしておこう。受け身ではなく「必要な時に情報を取りに行く」というスタンスが身につけば、「バッジ」だけで困ることはない。

 通知と同じく、勝手に送られてくる「メルマガ」の登録もゼロで、ECサイトからのPRメールは全解除。必然的に、受信ボックスには必要最小限のメールしか届かない。

 この状態で1週間ほど経つと、自分がどれほどスマホに依存し、情報ノイズに集中力を奪われていたかがわかるようになる。それだけじゃない、人生の質さえも落としていたことに気付くだろう。

(本記事は、『超ミニマル主義』より一部抜粋・編集したものです)