誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy精神科医Tomyきょうのひとことの“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】ウザい会話をする残念な人の特徴・ワースト1Photo: Adobe Stock

“聞き上手”のたった1つの条件

話し上手は聞き上手といわれ、「話すことより聞くことのほうが大事」なんてことがいわれます。たしかに自分ばかり話しているとコミュニケーションが成り立ちませんから、知らないうちにまわりの人から敬遠されかねません。

まず第一歩は、相手に興味を抱くこと。そうでないと、なかなか話を聞けないものです。「聞き上手」を意識して、頑張って話を聞こうとしても、そもそも相手に興味がなければ、そのことがなんとなく伝わってしまいます。

聞き上手は“話させ上手”

とはいえ、見ず知らずの人や仕事上しかたなく話を聞くときなんかは、どうしても興味がもてない話になることもあります。そういうときは、余計な合いの手を入れないようにすることです。

話し手からすると、「うんうんうん」「はいはい」「それでそれで」など、余計な合いの手を打たれて話が遮られてしまうと、話の腰が折れてしまい、耳障りでもあり、邪魔になるものです。よかれと思って余計な合いの手を入れるより、余計な声は出さずに相手の話に「うなづく」ほうがいいです。

もちろん、ニワトリのように間髪入れずうなづくのではなく、それなりの間合いで、要所要所でうなづくことが大事です。いずれにしても、相手に気持ちよく話してもらうことを意識する。「聞き上手」というのは、言い換えれば、“話させ上手”ともいえるんです。

【応用編】興味のある話に誘導する

ひたすらうなづいて相手の話を聞き続けるのも、長い時間になると辛いものですし、「ちゃんと聞いてるの?」とも思われがち。そんなときは、自分が興味をもてるような方向性に誘導していくといいです。

相手の話のなかで、自分が興味を持てそうなポイントに、釣り糸を垂らすようなイメージです。相手の話の着地点をなんとなく描いて、その方向にちょっとリードしてあげるような感じでもあります。

ウザい会話の典型例

ともあれ、「聞き上手になる」ことを過剰に意識しないことも大事です。意識しすぎると、緊張感が相手に伝わって、相手の話の腰を折ってしまいかねません。コミュニケーションは、“いい空気感”が前提なんです。喋る方も、“楽しげに喋る”ことが前提にならないと、それはお説教や叱責のような場面と同じになってしまいます。

あとは、自分の話をなるべくしないこと。いつも自分の話にもち込もうとする人は、敬遠されます。自分のことを絶対に明かさない“秘密主義”とは違って、聞いてもいないのに自分の話ばかりしないということです。そういうのは、自分語りの“会話泥棒”のようなものですから要注意です。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。