最近、自宅の改修でコスト上昇や資材不足、工事の遅延に悩まされた人々に今、格調の高い仲間が加わった。米連邦準備制度理事会(FRB)だ。インフレ抑制を任務とするFRBも、その威厳に満ちた建物の工事費を抑えることに苦心している。FRBは首都ワシントン中心部にある隣接した三つのオフィスビルを最新鋭のキャンパスに改築する長期プロジェクトの真っ最中だ。国立公園「ナショナルモール」を見渡す場所にあるこのビル群をリノベーションする工事は、費用が約25億ドル(約3390億円)に膨れ上がり、2019年の19億ドルという見積もりから約34%増加している。昨年末に発表された予算書では、鉄鋼・セメント・木材などの建材費が「標準的なコスト上昇率をはるかに上回る」ため、プロジェクト全体のコストが膨れ上がったとしている。