中国の電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD)はこの10年間で、電気自動車(EV)の乗用車販売台数で世界トップクラスに上り詰めたが、今度は商用車の電動化を一気に推し進める考えだ。事情に詳しい複数の関係者によると、BYDは今後3年間で中国、欧州、日本などの市場に商用車の新車種を投入する計画。同社は商用車部門について、2025年まで200億ドル(約2兆7500億円)超の予算を組んでおり、研究開発や生産能力の拡張を行う考えだという。BYDの広報担当者はコメントを控えている。EV業界では次世代トラックを巡る潮流が変化している。BYDが100%電気で走行するバッテリー式電気自動車(BEV)の商用車に力を入れようとする一方で、一部の企業は、水素燃料電池といった技術のほうが重量の観点から長距離を走行する大型トラックには適しているとみている。