米ゼネラル・モーターズ(GM)のメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は、2023年が同社にとって電気自動車(EV)推進における飛躍の年になると語っていた。だが出足は鈍く、EV生産の規模拡大で苦境に立たされている。GMのEVモデルであるピックアップトラック「GMCハマーEV」とスポーツタイプ多目的車(SUV)「キャデラック・リリック」は注目を集めているものの、市場投入で出遅れているようだ。昨年は競合他社にEVの市場シェアを奪われたことから、バーラ氏への圧力が強まっている。事情に詳しい複数の関係者によると、GMCハマーEVは生産開始から15カ月以上が経過したが、生産台数は1日当たり十数台前後にとどまり、当初の目標をはるかに下回っている。現在、ハマーの予約待ちリストには8万人以上が登録している。リリックの立ち上がりもかなり遅れており、22年3月の生産開始以来、今年2月までの販売台数は約1000台にすぎない。
GM、EV移行出遅れ ハマーなど生産拡大進まず
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