他者に依存せず、自立して生きるにはどうすればよいでしょうか。熱海の「ホテルニューアカオ」や天王洲「寺田倉庫」の経営改革を手掛け、テレビ東京「ガイアの夜明け」NHK「SWITCHインタビュー達人達」で話題となった「伝説の経営者」中野善壽氏「すべてを捨て、孤独を受け入れることで、“個”として立つことができる」と著書『孤独からはじめよう』『ぜんぶ、すてれば』で語っています。本記事では『ぜんぶ、すてれば』から、人生を颯爽と楽しむシンプルな考え方を紹介します。

「いつも同じ人と同じ話ばかり」している人が「頭を衰えさせない」方法Photo:Adobe Stock

慣れを捨てる。
見知らぬ人との会話が刺激になる。

人間は慣れるとバカになる。

頭を使わなくなって、衰えていく。

だから、できるだけ不慣れな機会に身を置くことが大切だと、普段から意識しています。

会話一つとっても、顔見知りの知人友人と会って話すと心地いいのは当たり前。相手がどういう性格で、どういう話をしそうなものか、想像がつくので安心感がある。

でも、いつも同じ面子と会って、同じような会話をしてばかりだと、どんどん頭が衰える。

大事なのは、自分に“負荷”をかけ続けること。

僕はむしろ見知らぬ町の市場に飛び込んでいって、店内で買い物をしているおばちゃんと三分話すほうが刺激になります。

「おばちゃん、どこから来たの」「今日のおすすめは何なの」
「へぇー、珍しいね」「どうして?」

そんな話をするほうが、頭を使う。心が若返る。

そして、こういう会話は日常の至るところで、やろうと思えばいつでもできる。

毎日を豊かにする刺激は、日常の中にたくさん隠れている。

(本原稿は、中野善壽著『ぜんぶ、すてれば』から一部抜粋・改変したものです)