イランとサウジアラビアは10日、外交関係を回復することで合意したと明らかにした。中国が仲介した合意で、7年にわたる断交に終止符が打たれた。イラクなども両国の関係修復を試みていたが、成果を上げていなかった。米国が長年にわたり地政学面に圧倒的な影響を及ぼしてきた中東で、中国が外交的な白星を挙げた格好だ。イランとサウジにとって中国は石油の主要輸出国で、経済関係の強化を図ってきた。対立が激化する中東情勢に中国政府がこれほど大きく関与したのは今回が初めて。イラン政府系メディアによると、サウジとイランの当局者が北京で数日にわたり極秘協議を続け、今回の合意に至った。中国の習近平国家主席は昨年12月にリヤドでサウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談。先月にはイランのイブラヒム・ライシ大統領が北京を訪問していた。