中国の新首相となった李強(リー・チャン)氏(63)は、首相に昇格する以前から、習近平国家主席の単なる「イエスマン」ではないところを見せていた。昨秋、共産党ナンバー2の座への昇格が決定すると、李氏は中国政府による「ゼロコロナ」政策の解除や成長重視への転換を指揮してきた。内情を知る関係者が明らかにした。こうした動きを受けて、起業家や投資家、政治アナリストの間では、李氏が習氏に対して一定の影響力を及ぼすことができるかもしれないという、慎重ながらも楽観的な見方が浮上している。問題は李氏が及ぼせる影響力の程度と期間だ。中国では目下、習氏を除いて、李氏以上に経済の行方に影響を及ぼせる人物はいない。李氏は11日、正式に首相に就任した。李氏は中国当局の政策を徹底的に実行する習氏の忠実な部下として知られるが、共産党の政策の限界を試す意欲を持った企業寄りの現実主義者の顔も持ち合わせているようだ。
中国の李強新首相、習氏の「歯止め役」に期待
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