シリコンバレーバンク(SVB)が経営破綻した経緯は、単純な過ちに要約される。いつでも預金者が引き出しを要求できる短期資金を使い、売却できない、あるいは売却したくない長期資産に投資することによって、あまりにも急速に成長したことだ。
金利が急上昇すると、SVBは損失を抱えることとなり、結局、新たな資金調達を余儀なくされた。これに動揺した預金者は2日間で同行から資金を引き揚げた。SVBは10日、米連邦預金保険公社(FDIC)の管理下に置かれた。そこで次のような疑問が生じる。規制当局はなぜSVBがこれほど急成長し、多くの金利変動リスクを負うことを許したのか?
先週問題が表面化した銀行はSVBだけではなかった。SVBが破綻した数日前、銀行持ち株会社シルバーゲート・キャピタルが暗号資産(仮想通貨)業界向けの銀行最大手の一つである傘下銀行を自主清算すると発表した。