銀行パニックほど、週末を落ち着いて過ごせなくなる要因はない。米シリコンバレーバンク(SVB)が経営破綻し、規制当局が10日、同行を管理下に置いたことを受けて、相場は再び急落した。SVBは資産規模が全米で16位の銀行で、2008年の金融危機以降では最大の銀行破綻となった。この数日前には、シルバーゲート・キャピタルが傘下銀行を自主清算すると発表していた。金融緩和下の熱狂が続いた後、金利が急上昇すると、金融システムにひびが入るのが常だ。むしろ、これほど時間がかかったことが驚きである。***米連邦預金保険公社(FDIC)は10日、SVBを管理下に置いたが、連邦準備制度理事会(FRB)が金融緩和の過ちを修正し終えるまで、さらに多くの破綻銀行を引き受ける必要があるかもしれない。地銀株の大幅な下落から判断すると、少なくとも投資家らはそのような懸念を抱いているようだ。例えば、ファースト・リパブリック・バンクは14.8%安となり、パックウェスト・バンコープは37.9%も急落した。