ジョー・バイデン米大統領は13日、オーストラリアによる米国製原子力潜水艦の導入を支援する合意をカリフォルニア州サンディエゴで発表した。これは、米国の強力な同盟国が中国を抑止する上で一歩前進となる。しかしバイデン氏は、米国の潜水艦生産が機能不全に陥っていることや、米海軍が保有する潜水艦を増強するためには一世代にわたる取り組みが急務となっていることを強調していない。バイデン氏が13日に述べたように、太平洋地域と世界は「変曲点」にあり、それは「今後何十年にもわたる期間の平和の見通しに影響を与える」だろう。また、潜水艦に関する合意は、米国、英国、オーストラリアの3カ国が2021年に結成した安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」を拡大するものだ。今回の合意には三つの柱がある。まず、潜水艦をオーストラリアに駐留させること。次に、2030年代初頭に少なくとも3隻の米バージニア級攻撃型潜水艦をオーストラリアに供与すること。そして三つ目は、2030年代後半に英国による設計と米国の技術を融合させた新型潜水艦を導入することだ。
【社説】不足する豪州向け米原潜
安保合意は素晴らしいが、引き渡しには長い時間がかかる
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