「極楽とんぼ」加藤浩次と
作家の伊藤整
運河に代表される観光都市として知られている小樽市。20万人を超えていた人口は11万人弱まで落ち込み、少子高齢化が進んでいるが、道内の公立高校としては4番目の伝統を誇るのが、道立の北海道小樽潮陵高校(略称は「潮陵」)だ。
120年余りの星霜の中で、多くの人材を世に送り出してきた。
活躍ぶりが今、目立つ卒業生と言えば、キャスター・司会者・俳優の加藤浩次だろう。日本テレビ系『スッキリ』で2006年4月以来、毎朝(月~金曜)、MC(総合司会)を務めるなど、多くのバラエティー番組に登場、大衆になじみの顔となった。
1969年生まれ。「潮陵」を卒業後は進学せず、大道具係などのアルバイトをしながら演技力を磨いてきた。お笑いコンビ「極楽とんぼ」の突っ込み担当としてはい上がってきた。21年3月末で吉本興業との契約が終了した。
ただし、その『スッキリ』はこの3月末で番組終了となる。加藤の活躍の場が今後、どこになるのか注目されている。
「潮陵」の前身・旧制北海道庁立小樽中学を代表する文学者としては、伊藤整(せい)を挙げられる。小樽高等商業学校(小樽商科大学の前身)を経て旧制東京商科大学(一橋大学の前身)を卒業した。
小説家・詩人・文芸評論家・翻訳家であり、近代日本文学で重要な作家・文芸評論家の一人に数えられる。東京工業大教授、日本近代文学館理事長、日本芸術院会員などを歴任した。代表作に『氾濫』『変容』がある。