米シリコンバレー銀行(SVB)とシグネチャー銀行の経営破綻を受け、今後の企業への貸し渋りが懸念される中、米消費者の前途を不安視する理由は十分にある。ただ今のところ、米国の消費者は底堅さを維持している。米商務省が15日発表した2月の小売売上高(季節調整済み)は前月比0.4%減となった。1月が3%から3.2%増に上方修正されたことから、2月の落ち込みは1月の大幅増加の反動と考えるのが妥当だろう。ガソリンスタンド、自動車ディーラー、建材、食品サービスを除くコアの売上高は0.5%増で、1月の伸びも1.7%から2.3%に上方修正された。エコノミストは個人消費の基調を把握するため、コア売上高に注目している。