子どもの数が減少、地方だけでなく
ソウルや釜山でも小学校が廃校に

 韓国では、2018年から5年間の間に全国の193校の小中高が廃校になっている。韓国東部の江原道(カンウォンド)の道内の小学校では今年、新入生が0人という学校が20校、1人の学校が20校と伝えられ、地方の過疎化が進む集落で、子どもの数の減少が深刻な事態になっていることが報じられた。

 地方に限らず、都市部でも少子化が止まらない。ソウルの都心部にある小学校が廃校になったり、釜山(プサン)市にあるBTSのメンバー・ジミンが卒業した小学校が廃校になったりしたことも話題になった。

 筆者が住んでいる地区は多世帯のアパート(日本の大型マンション)が立ち並び、近くに小学校や中学校があるので、学生の姿や学習塾を多く目にする。近所の小学校は地区の中では大規模で、5年前には全児童数が1000人を超えていた。しかし今年の児童数は950人と1000人を割り、さらに4~6年生は7クラスあるのに対し、1~3年生は5クラスと、年々クラス数が減少している。現在の韓国の小学校では1クラスの平均児童数は約25人と考えれば、この学校では高学年と比べ、3年生以下は1学年につき50人ずつ減っているということになる。クラスも、児童数も、今後ますます減少していくだろう。

 さらに、町内にある小児科や産婦人科が3年の間に2カ所廃業した。ここ数年、以前にも増して少子化の波がより身近に感じられるようになっている。