調子が悪いときの頭が働く順番

 対して、調子が悪いときは、状況や相手の言っていることを理解するのに時間が必要になるため、「反応する→考える→言葉が出る」の順番になってしまいます。調子がいいときと比較すると、「考える」と「言葉が出る」の順番が逆になっています。

 決して悪いわけではありませんが、素早くという点で考えると、物足りません。ですが、この順番さえわかれば、対策は可能です。調子が悪いときも「考える」というプロセスをあとに回すようにしましょう。

 頭の調子がいいときとまったく同じ思考を再現するのは難しいですが、似たような状態にすることは可能です。以下の3点がポイントです。

・置かれている状況はどんな状況なのか理解する(例:友達と映画の話をしている)
・今の自分はボケとツッコミ、どちらの役か理解する(ボケ役なら話題提供、ツッコミ役なら話のまとめ)
・真面目な話かゆるい話か理解する(真面目なら真剣な表情、ゆるいなら柔らかい表情)

 この3つです。どんなシーンでも構わないので、頭のなかで適当なシーンを思い浮かべてこれらを当てはめてください。おおよその状況が自然と見えてくるはずです。状況を掴むことができれば、「考える」時間を大幅に削ることができます。

 自分の苦手な話題や頭の調子が悪い日でも前述の3点で状況を判断してみましょう。話の途中でこれらを把握できれば、調子がいいときと同じようなスピードで先に言葉が出てくるようになるはずです。

 考えることが多くて大変かもしれませんが、できる範囲内で少しずつ取り組みましょう。