第5回「鰹のたたきが、イタリアンに変身!?」

 初鰹が美味しいシーズンがやってきました。鰹には春と秋、二度の旬があります。

 春が旬の初鰹は、脂の乗りが少なくヘルシーなため、たたきがお勧めです。一方、秋が旬の戻り鰹は、脂が乗っている分カロリーが高く、刺身でいただくのがお勧めです。

 DHAやEPAが豊富で、脳を活性化し、血液をさらさらにしてくれる効能もある、美味しくてしかもヘルシーな食材です。

 せっかくゆっくりできる「休みの日のごはん」ですので、鰹はあらかじめたたきに加工されているものを買ってきてください。今は水揚げされた産地ですぐに焼き〆をして、瞬間冷凍した物も手に入りますので、ご家庭でも手間を掛けずに新鮮な鰹をいただくことができます。

 特に今の季節は、そろそろ食中毒が心配になり始める頃でもあります。一般に青魚は痛みが早いといわれていますが、特にサバ科の魚に含まれるヒスチジンは、鮮度が落ちるとヒスタミンと言うアレルギーを引き起こす物質に変化します。旬の初鰹であっても、ぜひ新鮮な物をいただきたいものですね。

 さて今回ご紹介する鰹料理は、和食の王道ともいえる鰹のたたきが、食べている途中に一手間加えることで、あっという間にイタリアンに変身してしまう、サプライズメニューです。

 普段の食卓はもちろん、お客様を呼んでのパーティーメニューにすれば、最初は前菜として「たたき」でお出しして、半分ぐらい食べ進んだところをみて、油のジューッという音とともにお客様の目の前で最初のお色直しをすれば、楽しい驚きの演出できます。

 見てびっくり、食べてびっくりの、楽しいサプライズメニューですから、ぜひ挑戦してみください。