家庭内に犬や猫がいる子どもは他の子どもに比べて食物アレルギーを発症しにくいことが、29日に発表された研究で明らかになった。福島県立医科大学の研究者らが行ったこの調査は、「日本の環境と子どもに関する調査」に参加した6万6000人以上の子どもを追跡したもの。質問票を分析し、出生前から乳幼児期までのペットとの接触を追跡し、3歳までの子どものアレルギーの発症率を測定した。その結果、室内で犬と暮らしている子どもは卵、牛乳、ナッツのアレルギーを起こす確率が低いことが分かった。一般的に、胎内発育期と乳幼児期の両方でペットに触れた子どもは、どちらか一方の段階だけで接触のあった子どもよりも食物アレルギーの発症率が低かった。また、室内で飼われている犬と暮らす子どもは、屋外で犬を飼っている子どもよりもアレルギー発症率が低かった。