ドイツ銀行の株・債券が先週、突如売り込まれたことで、規制当局は警戒を強めている。一方で、今回の急落を巡っては、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)が市場に緊張をもたらしたのか、単に投資家の不安心理を反映したものなのか議論を呼んでいる。CDSは発行体のデフォルト(債務不履行)リスクに対して、債券保有者に実質的な保険を提供するデリバティブ商品だ。先週終盤には、ドイツ銀債のデフォルト保証料率が跳ね上がり、24日のフランクフルト株式市場で同行の株が8.5%急落する誘因となった。今回の一件は、昨秋にソーシャルメディア上でクレディ・スイスの経営不安説が拡散したこととも重なる。その際もCDSの値動きが全般的な信頼低下を招いていた。
ドイツ銀ショック、CDSが市場の混乱を増幅か
ドイツ銀債のデフォルト保証料率が先週、跳ね上がった
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