VRメガネをかける少女Photo:Jovanmandic/gettyimages

 仮想世界「メタバース」は、大きな話題を呼んでから2年足らずで厳しい現実に直面している。

 ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は今週、ウォルト・ディズニーがメタバース戦略を開発していた部門を廃止したと報じた。マイクロソフトは最近、2017年に買収したソーシャル仮想現実(VR)プラットフォームを閉鎖した。メタバースに本腰を入れるべくフェイスブックを「メタ・プラットフォームズ」に改名したマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は、先月開いた決算電話会見で人工知能(AI)により重点を置いた。

 一方、ユーザーがアバター(分身)姿で遊べる一部のオンライン世界では、仮想不動産の価格が暴落している。メタバースの土地販売を調査しているウィーメタによると、仮想空間プラットフォーム「Decentraland(ディセントラランド)」の土地の販売価格中央値は、1年前から90%近くも下落している。