インフレ・円安の時代に入った今、資産を預金だけで持つことはリスクがあり、おすすめできない。「先行き不透明な時代」には、これまで投資に無縁だった人も資産を守り・育てるために資産運用を始める必要がある。このままではあなたの現金の価値が下がる! インフレ・円安からお金を守る最強の投資』(朝倉智也著、ダイヤモンド社)が3月29日に発売された。本書は、投信業界のご意見番が新しい時代を乗り切る「究極の運用法」をアドバイスするお金の入門書だ。大切なお金を守り増やすためには、どうすればいいのか? 本連載では、特別に本書から一部を抜粋・編集してその要旨をお伝えしていく。

【投信業界のご意見番が教える】そもそも「株式」と「債券」のちがいって?Photo: Adobe Stock

資産運用と聞いて連想する金融商品とは?

 皆さんが資産運用と聞いて思い浮かべるのは、どんな金融商品でしょうか?

 おそらく多くの方がまっさきに挙げるのは、株式ではないでしょうか。自分では投資したことがなくても、ニュースでは日々、株価などの情報を目にすることができます。

 株式投資をするには、企業が発行する株式を買います。企業は自社の株に投資された資金を使い、設備や事業などに投資してさらなる成長を目指します。

 企業が成長して株価が上昇すれば、投資した人はその株を売却すれば値上がり益を得られるほか、保有する株式に応じて、投資した人に配当金が支払われ、利益が還元されることもあります。

株式は「ハイリスク・ハイリターン」の金融商品

 株式は、投資先の企業が大きく成長すれば高い収益を得られる可能性がありますが、逆に投資先企業の業績が悪化した場合などは、大きく値下がりすることもめずらしくありません。皆さんが通常、投資対象とするものの中では、値動きの幅が大きい「ハイリスク・ハイリターン」の資産だと言えます。

債券は「ローリスク・ローリターン」の金融商品

 もう1つ、皆さんに資産管理のために活用いただきたいのが債券です。債券とは、どのようなものなのでしょうか? 

 皆さんが聞いたことがあるのは「国債」でしょう。国債は国が資金を調達するために発行する有価証券です。同様に、地方公共団体や企業なども、投資家から資金を調達するために債券を発行します。企業が発行する債券は「社債」と呼びます。

 債券は利率、利払い日、満期日が決められており、投資家は定期的に決められた利子をもらえるほか、満期時には額面金額を受け取れます。債券も市場で取り引きされており、金利動向などにより価格が変動します。

 債券は、受け取れる利息があらかじめ決まっており、満期になれば元本が戻ってくるといった性質を持つことから、値動きの幅は株式と比べて相対的に小さく、「ローリスク・ローリターン」の資産だと言えます。

(※本稿は『インフレ・円安からお金を守る最強の投資』の一部を抜粋・編集したものです)

朝倉智也(あさくら・ともや)
SBIグローバルアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長
1966年生まれ。1989年慶應義塾大学文学部卒。銀行、証券会社にて資産運用助言業務に従事した後、1995年米国イリノイ大学経営学修士号(MBA)取得。同年、ソフトバンク株式会社財務部にて資金調達・資金運用全般、子会社の設立、および上場準備を担当。1998年モーニングスター株式会社(現 SBIグローバルアセットマネジメント株式会社)設立に参画し、以来、常に中立的・客観的な投資情報の提供を行い、個人投資家の的確な資産形成に努める。SBIホールディングス株式会社 取締役副社長を兼務し、SBIグループ全体の資産運用事業を管掌する。主な著書に『全面改訂 投資信託選びでいちばん知りたいこと』『改訂新版 ETFはこの7本を買いなさい』『一生モノのファイナンス入門』(以上、ダイヤモンド社)、『「iDeCo」で自分年金をつくる』(祥伝社新書)、『お金の未来年表』(SB新書)などがある。