30年にわたり成長し続ける食肉卸 肉味噌やハンバーグなどの独自商品も開発

――食肉の卸を手がけているそうですね。

齋藤 栃木・茨城・福島エリアのお客さまを対象に、事業を展開しています。自社工場でパックした牛肉や豚肉、鶏肉などを夕食食材の宅配サービス会社に卸す事業が売り上げの半分を占めています。

 取扱商品でいうと、柱になっているのは大瑠璃味麗豚(おおるりみらいとん)です。

――それはどんな商品ですか?

齋藤 豚の健康にとことんこだわったヘルシーポークです。動物性飼料を一切使わずに、植物性飼料とミネラル豊富な天然鉱石のトルマリン水を与えています。さらに、肉の柔らかさを保つ効果のあるポリフェノールやビタミンE、豚の腸内環境を良好に保つこうじ菌を添加。大事に育てることで、脂に甘味があり香りが良く、ジューシーでソフト、かつあっさりした味わいを実現しています。

30年にわたり成長し続ける食肉卸 肉味噌やハンバーグなどの独自商品も開発さいとう・すすむ 1950年生まれ。足利工業大学機械工学部卒業。伊藤ハム食肉技術学校で半年間学んだ後、ライオン堂で商品部精肉バイヤー、ジャスコ(当時)宇都宮店精肉部門責任者を経て、88年にミヤ商事を設立する。

 牛肉では、地元・大田原産の黒毛和牛に力を入れています。きめが細かくて柔らかい最上級の和牛です。もも肉は赤身肉で脂身が少なく、健康志向の方にもおすすめの商品です。

――1988年に創業されていますが、それ以前から食肉の仕事をされていたのでしょうか?

齋藤 はい。もともとは大学で機械工学を学んでいて、縫製機器メーカーに就職したのですが、仕事が肌に合わず、以前から興味のあった食肉の世界に転身しました。

 伊藤ハム食肉技術学校で肉のイロハを学んだ後、食肉のバイヤーとして働き、大手スーパーの宇都宮店の精肉部門責任者などをしていました。12年の会社勤めを経て、独立起業したのです。

 ちなみに「ミヤ商事」の社名は、私が愛好している弓道に絡み、毛利元就の「三本の矢」の逸話から取ったものです。