誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy「精神科医Tomyきょうのひとこと」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
ある若手起業家の強みとは?
先日テレビを見ていたら、近ごろ急伸している若手起業家について特集していました。その若手起業家は、ときに突拍子もないアイデアを思いついたり、事業計画も緻密なわけではない。でも、いろんなことを実際に試してみて、ある程度やってみてダメだったら撤退する。
その姿をテレビで見る限り、ほかの起業家より突出した能力があるわけではない。ひとつ挙げるとしたら、いいと思ったことはドンドンやってみて、よくないと思ったことはやめる。日々アクティブに活動しながらも、周囲の人に支えられて急伸しているんですね。
変化への対応がかなり迅速で、柔軟性とスピード感に長けているという印象でした。
Chat(チャット)GPTの急拡大
さらに「こういうふうになりたい」という純粋にして強い信念がある。その強いパッションと変化対応力のかけ合わせが、起業家としての急伸を支えているんだろうと感じたわけです。
2022年11月に米新興企業のオープンAIがリリースした、質問に自然な文章で回答する生成AI(人工知能)「Chat(チャット)GPT」は、いまや世界で利用者が急拡大しています。ネット検索で物事を調べるレベルをこえて、AIとの対話によりクリエイティブな仕事も可能になりつつあります。
AIの精度は、今後さらに高まり、多くの仕事がAIに代替されるとも予想されています。そんな時代に必要な能力とは、偏差値の高い学校を卒業するとかいうこととは別のベクトルでしょう。
欠かせない4つの力とは?
素早い「行動力」、周りの人に支えられる「コミュニケーション力」、AIを最適に使いこなす「質問力」、それに環境の変化に迅速についていく「変化対応力」が、これから欠かせない力なるような気がします。
AIのテクノロジーは1年どころか数ヵ月、数日単位で変貌を遂げている印象です。そんな時代になったいま、環境の変化に対応できず絶滅した恐竜の話を持ち出すまでもなく、変化に対応するための行動力・コミュ力・質問力が大事。
基礎学力も大事ですが、学校教育もこの4つの力を伸ばすようなカリキュラムに変化しなければならないのかもしれません。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。