老後資金に余裕があるので
住宅ローン「一括返済」もおすすめ

 Fさんが60歳以降の家計収支に言及しておくと、ご主人は家計が赤字にならない程度働き、Fさんも家計の足し程度にパートに出る予定と書かれているので、資金繰りに困ることはないでしょう。

 Fさんに公的年金の受給権が発生する65歳までは、金融資産を取り崩すことはないと思われます。

 万が一、体調不良などで働けなくなったとしても、取り崩す金額は数百万円と推測されます。車を買った後、数百万円の臨時支出が生じたとしても、65歳時点で7000万円以上の金融資産を保有していると考えられるので、安心できることに変わりはありません。これが三つ目のご質問に対する答えです。

 なお、今回の試算では言及しませんでしたが、2人の子どもが社会人になると、生活費はさらに減額できるでしょう。

 資金繰りに余裕があるので、住宅ローンを完済し、その上で生活費を2割ほど削ると、年間の生活費は320万円程度で収まるはずです。

 そうすると、安心感はさらに高まるため、老後の家計の心配をする必要は一切なくなるはずです。

 一つの目安ですが、住宅ローンを一括返済する時期は、長女が大学2年生に進級したあたりが良さそうです。もちろん、この通りではなくても問題ないので、Fさんが大丈夫だと判断した段階で行えばよいでしょう。

 また、家計に余裕があることから、今回の試算ではFさんの退職金を考慮に入れておりません。今のペースを守れれば心配不要と思われます。