新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行したことで、コロナ禍によって大打撃を受けた業界・企業の業績の完全復活に対する期待が高まってきた。上場70社超、23業界を上回る月次の業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移から、6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする。今回は、2023年3月度のカフェ・レストラン編だ。
現在復旧中になりますので、改めてご覧いただけますと幸いです。(2023年5月19日 17:39 ダイヤモンド編集部)
ドトール、サンマルク、コメダ…
「値上げしても独り勝ち」したのは?
カフェ・レストランの主要3社が発表した2023年3月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯ドトール(ドトール・日レスホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
3月度:前年同月比119.8%(19.8%増)
◯サンマルク(サンマルクホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
3月度:同123.8%(23.8%増)
◯コメダ珈琲(コメダホールディングス〈HD〉)のFC向け卸売売上(既存店)
3月度:同111.1%(11.1%増)
3月度において、今回取り上げる3社全てが前年実績を超えている。しかも2桁増収だ。
実は、これまでもこの連載で触れてきたように、増収しており一見好調な印象があっても、コロナ前との実績と比較した実態値では減収しており「負け組」状態な企業は多い。今回も、3社のうちの2社はそれだ。
しかし、この中で1社だけ値上げをしたのにもかかわらず、大きな客離れを起こさずにコロナ前の実績と比較しても「増収」している勝ち組企業がある。どこなのか当ててみてほしい。