PHOTO: MIRANDA ALAM FOR THE WALL STREET JOURNAL
米ラスベガスの高校で英語を教えるローラ・ジーン・ペンロッドさんは当初、自身の学区の成績評価システムの変更は理にかなっていると考えていた。生徒は決められた提出期限に縛られることなく、特定の教科の習熟度を証明できる機会が増えた。それは一部の子どもたちが放課後に抱える課題に配慮したものだ。
だがペンロッドさんによると、変更が導入された直後、高校2年の成績上位者クラスの生徒たちが新ルールでは最終評価における宿題の重要性が大きく低下していることに気づいた。そのため多くの生徒は、説得力のある小論文を書くのに必要なブレーンストーミングや草稿を作るのをやめてしまった、と彼女は言う。再度機会が与えられると分かり、宿題を提出すらしない生徒も出てきた。
「子どもには本来、意欲が備わっているとの考えに(学校側は)頼っているが、この年齢層では全く当てはまらない」。教師歴17年のペンロッドさんはそう指摘する。