日本でも韓国でも、左派団体の手法は同じ
子どもたちが平日の昼間、政治活動に駆り出されている
北朝鮮につながる左派市民団体の信用は、いまや韓国でも日々低下し続けている。正義連(日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯)は毎週水曜日に日本大使館の近くで日本政府への公式謝罪と賠償を求める「水曜集会」を行っており、そこでは小学生や中学生を利用してデモや募金をさせている。こうしたことに対して、韓国国民も違和感を覚え始めた。
大きなきっかけとなったのは、世界で一番有名な慰安婦被害者であり、正義連の広告塔でもある、李容洙(イ・ヨンス)氏の告発だった。その内容の中には、水曜集会に参加する子どもたちを、同団体がどのように扱ってきたのかも含まれていた。李容洙氏は会見で、正義連が水曜集会に参加する子どもたちに水も食事も与えなかったこと、さらには子どもたちから寄付金と称してお小遣いを巻き上げていたことまで話したのだ。
水曜集会への参加は、「社会実習」の名目で学校のクラス単位で行われる。子どもたちは事実上強制参加、集会で歌ったり踊ったりさせられるのだが、実はこれが内申書に関わってくることを、世間も子どもたち自身も知っている。しかもその歌や踊りの練習は、学校で行うのだ。子どもたち本人の意志は関係なく、教師たちが強制していることは明白だろう。
この告発がきっかけとなり、韓国国民は正義連だけでなく、全ての左派市民団体、いわゆる「弱者の盾(労組、慰安婦、元徴用工)の聖域」「反日正義の聖域」に対して疑問を持ち始めた。
子どもの利用は、韓国だけでなく日本でも行われている。実際、私自身も朝鮮学校の生徒だった頃に「祖国統一運動」「指紋押なつ反対運動」「在日朝鮮人の人権、権利の主張」その他の集会デモに、嫌というほど参加してきた。自分の意志ではなく、学校の教師や大人(朝鮮総連の関係者)たちに言われるがままに参加してきたのだ。
今でも日本では、朝鮮学校の授業料が無償化されないことに関して、関係者(大人)が子どもを盾にして不満を叫んでいる。授業料無償化裁判では、平日の昼間にもかかわらず、裁判所の前に朝鮮学校の生徒たちが最前列に並ばされている。プラカードを持たされて、大声で叫んでいる姿がニュースで流れている。
こうした映像を見る度に、「朝鮮学校は昔も今も変わっていない。朝鮮総連直属の組織であり、子どもたちが利用されている」と、昔の自分を思い出す。生徒たちには同情しかない。朝鮮学校関係者がしていることは、韓国の左派団体が平日に集会を開き、子どもを参加させてデモや募金をさせていることと全く同じだ。