米石油大手エクソンモービルは石油以外のもの、つまりリチウムの掘削によって、ガソリンへの依存度がはるかに低い将来に備えようとしている。リチウムは電気自動車(EV)や携帯電話、ノートパソコンなどの電池の主要な材料。同社は最近、アーカンソー州の広大な土地の採掘権を購入し、ここでのリチウム生産を目指していると、事情に詳しい関係者は述べている。リチウムは100年以上にわたってエクソンの利益を支えてきた化石燃料事業とはかけ離れたもので、内燃エンジンの需要が近いうちにピークに達する可能性があることを同社が認識していることを示していると関係者は述べている。関係者の一部によるとエクソンは、アーカンソー州南部スマックオーバー層の12万エーカー(約486平方キロメートル)の土地を探鉱会社ガルバニック・エナジーから購入した。価格は1億ドル(約138億円)余りで、エクソンのような規模の企業にとっては比較的小さな規模の取引だったという。