米国政府は巨大貯蔵庫に保管されている戦略石油備蓄(SPR)の補充を試みているが、その過程はエネルギー市場に関する短期集中講座を受けているかのようだ。トレーダーのように考えるレッスンである。ジョー・バイデン大統領は昨年、ロシアのウクライナ侵攻後に急騰したガソリン価格を抑制するため、緊急措置としてSPRから1億8000万バレル以上を放出することを承認した。エネルギー省は1バレル当たり平均約95ドルという高値で売却した。同省はこの売却価格より低い67~72ドルで備蓄を補充したいと考えているが、原油価格が今年に入り何度もこのレンジ付近まで下落しているにもかかわらず、想定通りの補充が困難になっている。米原油先物価格は22日、1バレル=71.99ドルで終了し、政府が希望する購入価格帯に入った。
米石油備蓄の補充、トレーダーに倣う政府
価格設定方法を変えて応札を待つ
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