中国では若年層の失業率の急上昇に歯止めがかからず、政府にとって大きな頭痛の種となっている。この問題には雇用のミスマッチが関係しており、政府が打ち出す解決策が何年も効果を発揮しない可能性もある、と多くのエコノミストが話している。16~24歳の若者の失業率は4月に20.4%と過去最高を更新。数カ月前から大幅に上昇し、新型コロナウイルス流行前の水準をはるかに上回っている。2019年の失業率は概して13%以下にとどまっていた。中国では4月の都市部全般の失業率が5.2%と前年同月の6.1%を下回っており、これが若者の失業率の高さを一層際立たせている。今夏には過去最高となる1160万人の大学生が卒業する見込みであることから、若者の雇用市場は一段と悪化すると一部のエコノミストはみている。