認知症は「予防できる病」になる?脳の異変を察知する新手法とは写真はイメージです Photo:PIXTA

認知症は間もなく
「予防できる病」になる?

 超高齢化社会を迎え、大きな問題となっているのが「認知症」である。厚生労働省の調査によると、2012年に462万人だった患者数が、2025年には約730万人まで増加すると予測されている。

 認知症とひとくちに言ってもさまざまな種類がある。その中でも現在、患者数が最も多いアルツハイマー型認知症は、遺伝要素だけでなく、食事や運動、睡眠など生活習慣も要因になることが分かっている。

 アルツハイマー型の顕著な特徴は、脳の中でも記憶をつかさどる「海馬」部位の萎縮だ。早い人では30代から萎縮が始まるという研究論文があり、生活習慣の悪化により萎縮が進んでしまう可能性もある。

 しかし、脳の状態を定期的にチェックすることで、認知症の予防ができる時代が到来しつつある。いったいどんな技術が使われているのか――最新技術の現場を取材した。