「思いつきの壁」を克服するチェックリスト

 すぐれたフレームワークは、広く考える(=できるだけたくさんのアイデアを出す)ときのチェックリストとして機能します。

 フレームワークがあることによって、自分がどのエリアについて考えたのかを点検し、どのエリアにまだ考えが及んでいないかを発見できるからです。こうして、アイデアが広がりきっていかない発散の問題をクリアする際の手助けになってくれるのです。

 これが冒頭に書いた「枠組みがあったほうが、より広く考えられる」ということの真意です。つまり、自分たちの思考の枠組みを「意識」できていたほうが、発想は広がりやすくなるということです。

 逆に、枠組みが「無意識」なものにとどまっているときには、必ず思考の「見落とし」が生まれます。ビジネス上のフレームワークは、具体的なケースを代入すれば正解が出てくるような公式ではなく、あくまでも発想を広げたり考えモレを防いだりするための補助ツールなのです。