「値上げ交渉が荷主と決裂したら撤退」が4割の衝撃!物流・運送業の経営者100人調査Photo:PIXTA

M&Aキャピタルパートナーズが物流・運送業の経営者100人を対象に行った意識調査(2023年版)の結果を公表した。荷主と運賃交渉の結果、5割が値上げを実現した一方、交渉が決裂した場合に「撤退する」を選択するという回答も4割にのぼるなど、荷主とのコミュニケーションにも変化が見られる。(カーゴニュース編集部)

*本記事はカーゴニュースからの転載です。

5割の経営者が荷主に対し値上げ交渉済み

 M&Aキャピタルパートナーズ(本社・東京都中央区、中村悟社長)はこのほど、物流・運送業の経営者100人を対象に、物流・運送業のM&Aの意識調査(2023年版)の結果を公表した。物流・運送業界の先行きに対して7割の経営者が「厳しくなる」と回答し、難しい経営のかじ取りを強いられ、厳しい先行きを予想していることがわかった。

 他方、運賃交渉の結果、5割が値上げを実現した一方、交渉が決裂した場合に「撤退する」を選択するという回答も4割にのぼるなど、荷主とのコミュニケーションにも変化が見られる。

 物流・運送業界の先行きに対しては、「現状維持」が14.0%、「厳しくなる」が70.0%、「先行きは明るい」は7.0%だった。人件費、車両関連費の高騰、小口配送の増加などが利益を圧迫し、近年経営が厳しくなっていると感じているか」と質問したところ、「はい」が83.0%、「いいえ」が7.0%という回答となった。

 荷主企業に対する「運賃の値上げ交渉」に関する意向では、半数以上となる52.0%の経営者が荷主企業に対して、すでに「運賃の値上げ交渉を実施済み」で、料金交渉の結果、47.3%が「値上げしてもらった」と回答。一方、値上げ交渉が決裂した場合、4割以上が「撤退する」を選択していた。