農協の組合長や、上部団体である農協中央会の元会長が取引先企業幹部らと「賭けゴルフ」に興じていた疑いがあることがダイヤモンド編集部の取材で分かった。当該の農協では本店の建て替えを含む都市開発を実施中で、総事業費は110億円に上る。ゴルフコンペの幹事は再開発工事の受注した建設会社だった。農協幹部と取引先の不適切な関係が批判を呼びそうだ。(ダイヤモンド編集部副編集長 千本木啓文)
ゴルフの順位当てる“馬券”を1口500円で販売
出走した連合会元会長の馬名は「レンゴートップラン」
職員が営業ノルマを達成するために本来、不要な共済(保険)契約を自ら結ぶ“自爆”が問題になっている農協で、また新たな疑惑が浮上した。
今年5月8日、農協組合長や上部団体である農協中央会の元会長が、農協本店の建て替えを含む再開発工事などを受注している建設会社の関係者とお金を賭けてゴルフに興じていたのだ。
同日は、5月の大型連休明けの月曜日で、農協職員らは共済の営業や田植えで忙しい農家のサポートに汗をかいていたはずだ。農協の営業日に、役員らが横手市内のゴルフ場で取引先企業と違法性が疑われる行為をしていたことは、組合員や職員から反発を受けそうだ。
次ページでは、当該の農協名や参加した幹部の実名、現金のやりとりの詳細、建設会社と農協の癒着の実態などを明らかにする。