ソフトバンクグループ(SBG)はここ1年、なりを潜めていた。ハイテク株の急落で決算は2年連続で赤字に沈んだ。だが人工知能(AI)を巡る最近の熱狂で、孫正義会長が本来の勢いを取り戻している。AIブームは実際にSBGに恩恵をもたらすかもしれない。だが同社はまた慌ててやみくもに投資しないよう、慎重になる必要がある。孫氏は21日、同社の「反転攻勢」の日は近いと述べた。非凡なトップである孫氏は以前からAIがもたらす変革について語っており、チャットボット(自動会話プログラム)「チャットGPT」の成功に明らかに心を躍らせている。SBGは確かに、AIの急速な普及で恩恵を受ける可能性がある。同じくAIブームの追い風に乗っている米画像処理半導体(GPU)大手エヌビディアが先月、最先端半導体への旺盛な需要を背景に過去最高益見通しを明らかにして以降、SBGの株価は37%急騰している。企業が演算能力強化へ投資を増やす中、SBGが2016年に約3兆3000億円で買収した英半導体設計大手アームも勝ち組だろう。SBGはアームに75%直接出資しており、残りはSBGの「ビジョン・ファンド」が保有している。
ソフトバンク、AI銘柄の仲間入りか
エヌビディアとともに株価上昇、傘下アームにも注目集まる
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