ウォール街は長い間、中国の富を想像しては喉から手が出るほど欲してきた。ようやくそれを得られるチャンスが巡ってきたが、事態は必ずしも計画通りに進んでいない。中国は長年にわたり対応が遅れ、中途半端な措置を取ってきたが、この10年間で金融市場を徐々に開放してきた。第一に、外国人投資家は香港との株式相互取引を通じて、上海と深圳の上場株を購入することができるようになった。その後、2018~19年に起きた米中貿易戦争を受け、外国企業が中国国内で完全子会社の投資会社を運営することが認められ、中国で急成長する資産運用に対する需要を取り込めるようになった。アーンスト・アンド・ヤング(EY)は昨年、中国での運用資産額は約16兆ドル(約2270兆円)に上ると推定した。ブラックロックやフィデリティなどは、人民元建ての投資信託のために資金を調達している。ゴールドマン・サックス・グループなどの投資銀行も、中国で現行の証券事業を完全に所有することができるようになった。これまでは現地パートナー企業と合弁会社を設立する必要があった。
ウォール街のチャイナドリーム、またも失速
事態は必ずしも計画通りには進んでいない
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