エフゲニー・プリゴジン氏と同氏率いる民間軍事会社ワグネル・グループの戦闘員が起こした反乱が24日、失敗に終わったことで、ウラジーミル・プーチン氏は権力の座にとどまるだろう。しかし、今回の反乱で浮き彫りになったのは、プーチン氏が失敗したウクライナ征服の試みがどれほどロシアを弱体化させ、同国の軍事力を低下させているかということだ。プーチン氏が1年4カ月前にウクライナ侵攻を開始した際、ロシアは存在しない西側諸国の脅威から自国を守るために民族主義的な試みに着手すると自信満々に語っていた。プーチン氏はウクライナの首都キーウ(キエフ)を数日で掌握できると考えていた。このそれほど強力でない男は24日、国内から戦いを挑んできた者たちからクレムリン(大統領府)を守ってくれるよう、自身の弱体化した軍隊に懇願しなければならなかった。彼はそうした挑戦を「反逆」と呼んだ。プーチン氏の専用機がモスクワを飛び立ったとの未確認情報もあった。