株式投資をする人たちの間で大きな支持を集める話題の1冊が『株トレ――世界一楽しい「一問一答」株の教科書』だ。60問のクイズを答えるだけで、「投資のコツ」をつかめる手軽さが人気で、「今まで読んだ株の本の中でトップクラス」「すごく理解しやすい」と絶賛の声が続々だ。
本稿前半では、『株トレ』の著者である楽天証券・窪田真之氏に「これから株で稼げるようになりたい人が最初に注意すべきこと」を教えてもらった。さらに本稿後半では『株トレ』から一部を抜粋して紹介する。
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ためらいなく損切りできる金額で投資する
――株の初心者にとって、これだけは注意しておくべきことはありますか？
窪田真之（以下、窪田）：損しても気にならない金額でトレードをすることです。
例えば、株価が下がった時に恐怖を感じてしまうなら、正しい売買判断をすることができません。
売りシグナルが出てるのに損切りできなかったり、買いシグナルが出ていても買うことができなくなってしまいます。
――恐怖の感情が判断を狂わせてしまうんですね。
窪田：客観的にチャートを見ることができなくなってしまいます。だから「恐怖を感じない金額はいくらなのか」を自分で知っておくべきです。
例えば10万円で株を買った途端、不運な暴落にあって1万円値下がりしたときに、ため息をついて暗い気持ちになるような人は、10万円の金額でトレードしてはいけません。
次のチャンスで2万円を取れるだろう。これくらい気軽に構えて、何のためらいもなく損切りできるのであれば、10万円でトレードしても大丈夫でしょう。
ぜひ、自分が恐怖を感じない金額で、トレードを始めてください。
株は常に勝てるゲームではありません。
1回1回のトレードに深刻にならず、トータルで勝つゲームをしているんだという気持ちでトレードすることが、株で稼げる人の共通点です。
『株トレ』のクイズに挑戦
買いシグナルが出たところで100株買ったら、直後に急落してしまいました。
ここから売り、買い増し、様子見、どうする？
『株トレ』より抜粋
買いシグナルが出て100株買ったのですから、株価が下がったところでさらに100株、買い増しすべきでしょうか？
あるいは、買いシグナルで買ったのに下がってしまって嫌な気分なので、さっさと売ってしまいましょうか？
よくわからないから、しばらく様子見？
正解は……
正解は、売り。
三十六計逃げるにしかず。どんな買いシグナルも、それを打ち消す「強い下げ」が出れば、「強い売りシグナル」に変わります。
売りシグナルが出てしまった以上、運が悪かったとあきらめて、すぐに損切りするしかありません。
それができれば、あなたはかなりの上級者です。
売買高が減少し、安値を更新しているので、放っておくと、ここから下げが加速するかもしれません。
もっと悪いのは、意地になって買い増しすることです。
ここからの下げでさらに大きなダメージを受けることになります。
失敗したら逃げる。成功したらどんどん攻める。この単純なアクションを迷いなくできることが大切です。
言うのは簡単でも、実行するのは難しいものです。
実戦で勝つ力を身につけるには、実際のチャートを見て投資判断するトレーニングを繰り返す必要があります。
（本稿は、『株トレ――世界一楽しい「一問一答」株の教科書』から抜粋・編集したものです。）
